教育課程とは何か
教育課程とはカリキュラム (curriculum)とも言われる。これは、教育機関が提供するすべての教育プログラムのことである。どの教科においても教育課程は必要である。
学校や教室という場で教えるにあたって、教員が第一に考えなければならないことは、教育課程(カリキュラム)を、どう定めるかという点である。このカリキュラムは、一般に3つの要素から構成されている。
- (1)何をどの順に教えるか(教えるべき語彙や文法項目などの言語材料をどのように配列するのか)
- (2)どのように教えるか(授業方法やテキスト)
- (3)どのように評価するか(形成的評価、総括的評価など)
教育課程は、学習者のニーズを把握して、学習者が到達すべき目標を定めて、その目標に到達するための指導内容や教授方法を考え、さらには評価法も考えることでもある。
学習指導要領とは何か
文部科学省が編成する学習指導要領とは、国が定めた教育課程である。海外では国の教育課程は National Curriculum (ナショナル・カリキキュラム)と呼ばれる。なお、学習指導要領の英訳は The Course of Study である。
学習指導要領は、小学校、中学校、高等学校ごとに、各教科における目標は大まかな教育内容を定めている。各学校ではその学習指導要領を基準として、地域や学校の実態を考慮したうえで、カリキュラムを編成する。
そのために、教員が学習指導要領の目標と内咨を十分に理解することは非常に重要である。教員は学習指導要領の内容のみならず、児童・生徒の英語力や学習の動機などを把握する必要がある。在籍する児童・生徒の実態に基づいて、年間指導計画、学習目標の設定、指導内容、指導順序、指導方法、指導の時間配分や必要な補助教材などを選んでゆく。
一定の教育水準が保障される。
なお、小学校と中学校は義務教育であり、学習指導要領を基準とすることで、全国どの地域で教育を受けてもある一定水準の教育が受けられる。