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Speaking の授業に関して3名の学生から自分の体験を踏まえて、自分が行いたい授業の提案をしてもらった。学生たちには、小中高とSpeaking の在り方は異なるのでその点も配慮してもらいたい、と注文を付けていた。
Kさんの発表
Kさんは、理想の授業として、小中高に分けて説明をした。小学校ならば、絵本を使うといいとのことだ。Kさんが薦める絵本は Five Little Monkeys という絵本である。5匹のサルがベッドの上でJumpしながら、一匹ずつ去って行く。その情景が絵本に書かれている。情景が繰り返し述べられているので、子どもたちは繰り返しの中で覚えてゆくという意味では有益な絵本であるそうだ。
中学生に関しては、スキッと・寸劇の活用を薦めていた。英語を用いて寸劇をすることで、英語の台詞を覚える。台詞は自分たちで書き上げるのもあり、だそうだ。 高校生に関しては、debate を中心に行うことを推奨していた。debate では、英語の得意・不得意で話せる・話せないと分かれるだろうから、全員で地域の研究をして、「地域を発達されるには」、「最高の観光地はどこか」などのテーマで各人が話し合えば、全員が何かの意見を持っているから、全員参加型のdebate になるとのことだ。

Sさんの発表
Sさんは、現行の大学入試制度について言及した。「現在のセンター試験では、読むと聞くの二つの能力が測られるだけであるが、2021年からの大学入学共通テストが導入されて、民間の資格・検定を活用しながら、書くと話すという能力も測られるのである」という現状の説明があり、話すということに対して関心が高まっている現状が説明された。
中学校や高等学校では、授業の開始にsmall talk を5分ほどするのが有効であり、Do you like English? Yes, ( ). No, ( )などの定型文を覚えさせて、相手を変えながら話をするといい、と述べていた。あるいは、前もって定型文を紙に書いておいて、それを見ながらトークするのもありとしている。
高校の段階では、口頭でトピックを生徒に与え、それについて生徒が語るという方法が望ましいとのことである。ただし、習熟度によって生徒の反応が異なり、自信のない生徒は恥ずかしがって話さない場合もあるので、全体にバックグラウンドミュージックをかけながら行うと、雰囲気が出るので、全員が話すのではないか、との提案である。

Nさんの提案
Nさんは、英語を話すときに、日本語から翻訳して話す傾向があるが、これは非効率だとして、その態度からの脱却を薦めていた。頭の中で日本語から英語に翻訳してから話すのではなくて、英語をイメージとして感覚的に結べ付けさせる。これを繰り返すと、英語を感覚的に話すことができるようになる、と主張している。
日本語では、「~と思う」をよく使うが、これに対応するI think を英語では使わない方がいいとも述べている。英語では、I think ~ は、くどくなるので避けるべきとの考えであった。
coffee という語を教えるときは、カードなどでコーヒーの絵を見せて、この両者が結びつくようにする。次に drink という動詞を教える。そして、次は文章作成であり、I drink coffee every day. のように完成させてゆく。ポイントは、出発点は感覚として事物を把握することで、そこからスピーキングが広がると述べている。
