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学生から教授法に関する発表があった。それは、Silent Way と Suggestopedia であった。

まず、FさんからSilent Way に関する発表があった。Silent way は教育者・数学者・心理学者である C. Gattegho(カレブ・ガッテーニョ)が提唱している。幼児の母語習得の過程を参考にして、この方法を考案したのだ。つまり、母語習得では、幼児の話す言語が不完全であっても、周囲の大人は暖かく見守ってくれる。だから、幼児は不安やストレスなく話して、自分の頭の中で試行錯誤を繰り返して、段々と完全な言葉を話すようになる。この過程を第2言語習得においても、再現しようとしたのだ。不安を取り除きながら学習する点がポイントだ。

Silent Way の説明
Silent Way のハンドアウト

説明の後半では、カラーチャートや積み木を使っての教授法の説明があった。ここでは、iPad を使って、カラーチャートとはどのようなものであるかの説明であった。教室には大型のスクリーンがあるのでそれにiPad を接続すれば見やすくなるのだが、私の技術力不足もあって接続できなかった。それで、iPad の場面を見ながら内容を考える方法となった。今後は何とか大型スクリーンを活用できるようにしたい。

iPad をつかって、カラーチャートを説明する。

次は、GさんによるSuggestopeidaの説明だ。この教授法は、ブルガリアの精神科医・心理学者のロザロフによって開始された。それは、不安や過度の緊張から学習者を解放して、学習者が本来持っている言語習得の可能性を発揮させるという試みだ。その意味では、さきほどのSilent Way と考え方が似ている。この両者ともHumanistic Approach の一つであると分類される所以である。

説明で面白いと思ったのは、Suggestopedia では大脳全体で学習に参加するということだ。左脳は分析的な活動を行っており、右脳は統合的な活動が行われている。この両者の同時進行により、学習が可能になってゆくのである。

Suggestopedia の説明
handout

この教授法では、プレリュード、コンサートセッション、エラボレーション・アクティベーションなどにセッションが分かれている。本当はバロック音楽でも聴きながら、その体験学習ができればよかったのだが、この部屋は狭いので、もう少し広めの教室ならば、実体験もできたかなと思う。

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