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学生が直接教授法(Direct Approach)について発表をした。Oさんの説明を簡単にブログに記事にしておく。

まず、3点を力説していた。この教授法は(1)文法・訳読法の反動と考えられる。(2)第一言語を使わずに、授業のすべてを第二言語でおこなうことが原則である。それゆえに、ネイティブかそれに近い能力を持った人が授業をおこなうことが望ましい。(3)1880年代から1930年代に広まったのだが、2000年代に再度注目を集めるようになったとのことだ。

レジメ表
レジメ裏

特徴としては、(1)リスニング・スピーキング重視とのことだ。これは文法・訳読法が読み書きを重視した点に対する反動である。(2)第一言語習得は第二言語習得と同じと考えるというわけだ。でも、両者とも似た点があるが、異なる点が多いようにも思える。第一言語習得では臨界期を逃すと大変なことになるが、第二言語習得はもう少し柔軟で、中年以降に学ぶ初めてもある程度のレベルまでは行く。その意味で、臨界期ではなくて、敏感期という表現が使われている。

(3)第一言語は使用しなで、ジェスチャーやイラストで説明とのことだが、抽象度の高い説明になると視覚教材では説明できにくくなる。その意味では、入門期の教授法に向いているとも考えられる。

(4)この教授法は文法を機能的に理解することが求められる。だが、例えば、SVOCの構文を理解するだけに、どれくらいのインプットが必要かと考えると、日本のように限られた時間の学校教育の場では、効果が疑問視される。やはり、ある程度の演繹法で補う必要はあるだろう。

Oさんの発表

教員側で心がけることとして、イラストなどの準備をしておくとあった。最近はiPad の利用が進んでいる。ネットからいくらでも面白い画像を入手できる。それをテレビ画面に接続して子どもたちに説明すれば、多数のイラストを紙に描くという作業が不要になってくる。その意味では、教員にとっては、利用できる機器が増えて、自由度が高まっているとも言える。

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