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今日は二人の学生から、コミュニカティブ・アプローチと内容重視の教授法の発表があった。まず、コミュニカティブ・アプローチから説明をする。

Tさんは、まず、コミュニケーション能力とは何かについて説明をした。チョムスキーは言語能力(linguistic competence)を提唱している。これは無意識に内在化された言語知識である。実際の言語使用 performanceは会話の場によって差異が激しいので、純粋に文法研究をするために、linguistic competence を追求したのだ。ただ、これは往々にして、抽象的で論理的になり、現実の現象を説明するには不十分になるる。その反省に立って、ハイムズは言語は社会文化的な文脈の中で実際にどのように使われるかを追求することを提唱した。

実際のコミュニケーションの場では、いくつかに細分類されたコミュニケーション能力が使われる。それは、下のハンドアウトに記されてある。

Tさんの発表
ハンドアウト表
ハンドアウト裏

社会文化的能力、方略的能力、談話的能力、文法知識能力などである。それらの説明が終わった後で、コミュニカティブ・アプローチについて説明があった。学習者はペアやグループとなり、自分しか持っていない情報を伝える。これは情報格差(information gap)を授業の差異に役立たせることである。そして、教員があまり関与しないで、要は学習者達が自分で学習できるような舞台設定が仕事になる。

次は、Iさんによる内容重視の教授法の発表である。これは、英語では、Content-based Approach と呼ばれている。要は各教科の内容を英語でおこなうことである。その例として、トータルイマージョンプログラムについて述べたが、これは実は次回に詳しく担当の学生に発表してもらう予定である。

なお、聴き手の学生からの質問に、各教科の内容を英語でおこなうことに関して、「英語の時間におこなうのか、それとも各教科の時間に英語で説明するのか」との質問が出た。Iさんは、各教科の時間に内容を英語で説明すると答えたが、これは例えば、沼津の加藤学園などでおこなっているが、現在の教育システムの場では、難しいであろう。

さらに、初等教育の場で、各教科を英語で教えるとなると、理解が困難な児童が続出と思われる。であるから、おこなうとしたら、せいぜい、10分ほど英語で教科の説明をすると、児童は英語にも興味を持つし、その教科に対しての理解が深まることがある。

Iさんの発表
ハンドアウト表
ハンドアウト裏

そのようなことを考えると、このような授業は高校生以上あるいは、実験的に数時間ほどおこなうことが現実的であろう。

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