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学生にTotal Physical Response について説明するように求めた。その中の答案の一つを紹介する。


Total Physical Response とはどのような教授法か説明をしなさい。

この教授法はアメリカの応用言語学者アッシャー(Asher)によって開発され、第二言語のみを使った教授法で全身反応教授法と訳されている。その基本的な考えは外国語学習の初期段階においては、リスニング技能を伸ばすことに集中するが、リスニングだけではなく体を同時に動かすことで学習効果をあげようというものである。TPRのメリットは次のとおりである。

・言語行動が急速に進み、早く単語を覚える。
・行動とともに覚えるため長期間忘れない。
・意味と行動が直接結びつくため、母語を介入させる必要がない。
・体を動かすことが楽しいため、特に、低学年などに有効である。
・教師が子どもの理解度を把握しやすい。
・生徒側のプレッシャーが少ない。
・正しい順序で英語を覚えることができる。

次のような点を留意する必要がある。

・単語だけでなく文章で伝える。
・1つの動作が終わるか終わらないかくらいの早いテンポで伝える。
・意外性のある動作を入れる。
・正確で無駄のない動作をすること。
・1度に導入する動作は3個から5個にする。
・教師は学習者の理解度をその都度把握する。

このようなことから、小学生には次のような指示が有効と思われる。

Walk.(歩いて。自分も歩く)
Walk slowly. (ゆっくり歩いて。ゆっくり歩くしぐさをする)
Stop.(止まって。左右の手を出して止めるしぐさをする)
Sit down.(座りましょう。落ち着かせたい時はゆっくり)

音楽を使うと楽しくできると思われる。
音楽を流す→いきなり止める→指示→音楽を流す (これを繰り返す)
音楽が止むことで、子どもたちは耳を傾けやすくなる。

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