2016-02-13
学生に日本語の能力を付けさせるためには、その能力を正確に測る必要がある。正確に図ることで、教員側が行っている指導法が有効であるかどうかを確かめることができるからである。信頼がおける測定法としてどのような試験があるであろうか。日本語の能力を向上させる方法が可能になる。日本語の能力測定のために、現在は外国人向けに日本語能力試験がある。しかし、これは外国語として日本語を学ぶ人のための測定方法であり、母語として日本語を学ぶ人のためにはふさわしくない。
日本語能力試験はN5からN1まで分かれている。初期段階のN5では、「基本的な日本語をある程度理解することができる。」から始まりN1では、「幅広い場面で使われる日本語を理解することができる。」と段階が上がっていく。
母語話者のための日本語能力試験を作るときには、当然、この現行の日本語能力試験を参照する必要がある。
なお、ゼット会が国語力検定(中学生~社会人対象)、国語力基礎検定(小学3年生以上対象)、社会人コミュニケーション基礎力テスト(大学生・社会人対象)を主催している。試験内容は、選択問題から選ぶという形式である。
今後の目標としては、様々な現行の試験を参考にすべきであるが、日本語能力試験がCEFR(Common European Framework of Reference for Languages)を参考にしている点を考慮すべきである。国語力におけるCEFRのような基準を設定する必要があろう。それは、将来的には、外国人が学ぶ日本語、日本人が学ぶ日本語と両方ともが利用できるように接合すべきであり、さらには、ヨーロッパで使われるCEFRとも連結していくべきである。