2016-04-19
日本人の英語教員は母語でない英語を教えるのに、自信をあまり持っていない教員が多い。その理由として、自分の母語でない英語を教えるのにはどうしても細かい部分までは理解し切れてない部分がある。その点で、ネイティブスピーカーの教員と比べて劣等感を持ってしまう例がある。
英作文の訂正の場合では、典型的な間違いなどは、たとえば、スペルミス、明らかな文法間違いなどは簡単に訂正ができる。しかし、微妙な点では日本人教員は判断に困ることがある。しかし、そこまでの正確さは実際の場面では必要ない場合が多い。日本人教員は基本を教えるのだと割り切って、基本をきちんと教えられるという点に日本人教員の特徴、あるいは有利な点があると考えたい。
英語学習の際には、どこに日本人学習者がつまづくのか自分自身の経験から日本人教員は分かるのだ。たとえば、三人称単数形は頭では理解しても、実際の運用の場面では、忘れてしまうとか、未来を示す副詞節では現在形を用いるとか、日本人の発音は子音の後に母音がよく来るとか、そのようなことは日本人教員であるからこそ分かるのだ。
特に日本人が行いがちな事は以下のことだろうと思う。
(1)冠詞の間違い、特に定冠詞 the をつけることを忘れる場合が多い。
(2)前置詞の間違い、on の代わりに、at, in などを使うことが多い。
(3)一般動詞ではなくて、be 動詞を使ってしまう。He plays the violin. の代わりに He is a violinist. としてしまう。
(4)現在完了は使いづらい。そのときは、過去形を使うことが多い。
(5)否定疑問文に、Yes, No を反対に答えてしまう。
(6)rとlの音の違い。西洋人には簡単で、日本人には難しい。
その他、たくさんあるが、これらは自分が間違えたところだから、つまり、日本人教員であるがゆえに、間違わないように学習者に喚起できるのだ。
あと、日本人の英語教員は日々研鑽していかなければならない。実は、学習法が急速な勢いで変化しているので、年配の英語教員は戸惑っているのではないか。私の息子の語学習得法は YouTube で気に入りの動画を繰り返し繰り返し視聴することである。人によっては、お気に入りのアーティストのブログやtwitter を読むこととか、ビデオで英語の英語が見ること、など、自分のころの原書を辞書で引きながら読んでいったという勉強法とはまったく異なるようだ。読書もkindle などで簡単に読める。さらに、英作文も学生は日本文をスマホの翻訳アプリに入れると、大体的確な英作文となってくる。
この時代、英語教員もうかうかできない。最新のIT機器に関する情報をし入れていかなければならない時代になったのだ。それらの機器を上手に使いこなせるだけの情報リテラシーを持ちたいと思う。