2016-05-17
small step は非常に大切なことであr。毎日少しずつ確実に伸びていくことで、最終的には大きな目標に到達できる。
(1)「困難は分割せよ」とデカルトが『方法序説』の中で述べている。「困難なことはすべて、扱うことができ、解決が必要な部分へと分割せよ」
(2)全体の見通しがつかないと人は疲れやすい。長距離の歩行は、何パーセントほど終了したのか、後どれくらいですべてが終わるのか知らせると歩行が持続できる。単に歩くだけだと意味のない歩行と感じやすい。全体の見取り図を与えることの意味を理解する。
(3)水泳教室などは、子供ができることを分割している。(1)当初は水を顔につける、(2)全身を水につける。(3)全身を伸ばして体を浮かす。(4)木の板につかまって全身を延ばす、等のようにできるだけ細かく分割している。シラバスもその目標の提示である。
(4)i+1 とは、実はこのスモールステップの考えである。
参考 スモールステップという「原則」 https://edupedia.jp/article/53233f90059b682d585b6237
ほとんどの子どもにとって、そして日常の授業を構成する場合に於いては、スモールステップがいいと思います。
指導のプロセスを分解する例えばコンパスで円を描かせるときには、どんなステップを思いつきますか。
(1)第一段階は、きちんとコンパスを整備するというところでしょう。「明日コンパスを持ってきなさい」では、なかなかうまくいきません。ネジがゆるんだもの、芯がうまく装着できないものなどを必ず何人かが持ってきますので、そういった子どもが混乱する要素をまずクリアする必要があります。できれば学校で一括購入させて良い品を持たせるか、数点を学校で持っておいて、使い勝手が悪いコンパスを持ってきている子どもには学校のコンパスを使わせるか。
(2)次に、針と芯の長さをそろえる。
(3)空中で何も持たずにクルクル回す練習。
(4)実際にコンパスを持って空中に浮かせて片手で持ち手を持ってクルクル回す練習。
(5)下敷きを敷かずにノートにきちんと穴が開くまで深く刺すようにする。
(6)ノートを押さえてコンパスを時計の針の進む方向に回す。
(7)時計の逆方向に戻す練習もやってみる。
(8)慣れてきた児童には進行方向に対して鉛筆の部分が鋭角になるように、少し倒しながら力を入れて描けるようにする。
英語の授業でもどのようにスモールステップに分解するか、それに基づいて教えるべきである。なお、高学年になってくれば、自分でスモールステップに分解できるようになる。その分解する能力を育てるのも大切である。その場合でも、全体の見取り図は必ず与えること。最終的な目的は、英語で買い物ができるようになること、へミングウエイを読むこととか、来年の国際会議で発表すること、とか何か決めるのだ。そのための過程を上手に分解して一歩一歩進んでいくのがよい。
人生を成功するかどうかは、目的を定め、その過程を分割して(どれくらい上手に分割できるか)、どうやって自分自身のモチベーションを保ちながらそのステップを進めていくかで、決まっていく。