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実際の指導(1)

文科省の定める目標(例えば、英語表現Ⅱでは、論点や根拠などを明確にするとともに、文章の構成や図表との関連、表現の工夫などを考えながら書くこと)とある。それがライティング指導の到達点あるいは理想であるとするならば、実際の指導の場面では、やや単調とも思えるような形でのライティング練習になる。その順番として以下のようになる。

(1)教科書の文章を理解して暗記すること。反復練習すること。「英作文は英借文」という表現があるが、かなりの模範となる英文を頭の中に入れて、それを応用しながら表出するという形になる(スピーキングもいくつかのパターンを覚えていて、それを算出するという点では同じである。違いは、discourse marker の使い方、ジェスチャー、non-verbal communication, 臨機応変の切り替えなどが大切な点である)。

(2)覚えた英文の応用練習をすること。類似の文を与えて、穴埋め問題を与える。並べ替え問題を与える。似たような日本語を与えて、いくつかのパターンを作らせること。

(3)数々のライティング活動、パタン・プラクティス、日本語を手掛かりに作文(和文英訳)、ひとつの文を与えて、下線部を自分のことにして、書き換えをさせること、例、Yesterday he went to Kyoto Station to meet one of his relatives who wanted to see Kyoto. のような文をあたえて、he を自分 I のことに置き換えて英作文をさせたりする。あるいは、You often find that minority groups are given a negative image but the majority is given a somewhat positive image. のよううな文を与えて、それに反論する文や賛成する文を書かせてみる。

Q&Aによる文の作成をすること。教師が Where did you go during the winter vacation?   What did you do on Christmas Eve?  What did you buy for your parents? What present did you get from your friends?  How many Christmas cards did you send? などの文を与えて、その答えを生徒は書き、その答えをつなげることで英作文が出来上がるようにする。

実際の指導(2)

(4)パラグラフライティングの書き方を覚える。各パラグラフが時系列につながる場合、因果関係でつながる場合、主張と反論など、様々なバターンがあることを理解する。この場合は、黒板に図を書かせて見せて、どのようにつながっているか考えさせてみる。何かの感想文ならば、面白かった、面白くなかっただけの感想になる。その理由まで踏み込んで書かせるといい。子供たちの好きなアニメなどを題材にあげたり、二つを比較してどちらが面白いか書かせるといい。

(5)Free Writing (とにかく書いていくこと、量をこなすこと) これは繰り返しをすることが望ましい。最初は全然書けなかったが、次第に書けるようになっていく。この場合はテーマを与えた方が生徒はやりやすい。

(6)自由英作文をする。グループで討議して、キーワードを出させる。そのキーワードを用いて英作文を展開させていく。

(7)プロセスアプローチ: 書くという行為がどのようなプロセスから構成されるか理解すること、それによってB2レベルへの達成が可能になってくる。(日本語でも作文はどのようにしているか反省させること)。

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