英語教育法の授業では、英語の指導案の書き方の訓練を行っている。それに重ねて実際の授業を行っている。ここでは、クラスの同級生が子どもたちの役割を果たしている。
はじめは、Kさんの模擬授業であった。Kさんはニューホライズン(3年生)のStory of Sadako のレッスンを行った。これは原爆の犠牲になった「さだこ」さんのお話を通して原爆の悲惨さや戦争の愚かしさを理解しようとする授業である。
中学校で行っているとおりに進めようと言うことで、日直が号令をかけて立ち上がり礼をして授業をはじめた。Kさんは元気がよくて声が出ていた。声が出ていることは教員にとって、基本中の基本であると思われる。明るい授業になり、子どもたちの関心を集めることができる。
当初はタブレットで広島の像の写真を提示したりして子どもたちの関心を提示しようとしていた。そして、戦争の悲惨さを訴える文を読み上げる。
今日の授業のメインは第5文型の文SVOC の文である。しかし、中学校ではSVOC という文法概念は難しすぎるのでそれを教えるわけにはいかない。そのために、Kさんは構文を紙に書いてそれを貼り付けたのである。We call the dog Pochi. The book makes me happy. と言いう第5文型をどのように中学生に教えるかは、工夫のしどころである。
さて、次はMさんの授業だ。使ったテキストは『ニューホライゾン』(1年生)のUnit 3 「私の好きなこと」である。導入として、How are you? What day is it today? What is the date today? などの質問をして授業のウオームアップをしていた。
次は three hints のゲームだ。3つの言葉を言って出題者が何を頭の中で考えているか当てさせるゲームである。今回は、sports, ball, five という出題だ。答えは書かないが何であるかはおわかりだと思う。
このレッスンではインド人の女の子が自分の出身地や年齢を紹介していた。この文を暗記すると、自分のことを紹介する機会があればそれをそのまま使えばいいという点で、大切な暗記する価値のある文であった。数回繰り替えて子どもたちに覚えさせるようにしていた。
Hi, my name is Deepa Mitra./ I’m from India./ I’m twelve.
I like math./ I study it every day./ I like music,too./ I play the guitar in a band. という英文である。確かに自己紹介には有益な文である。
出席者全員に紙を配り、模擬授業をした人へのコメント、よかった点と改善点を書いてもらい、私が簡単に目を通した後で、KさんとMさんに渡した。二人は参考にしていただければと思う。
来年、この授業をとる学生はこの授業がどのように行われるかイメージをつかんでほしいと思う。