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今日は3組の学生が、教授法を発表していた。その理論を説明してそれに基づいた授業を実践するという方法である。Natural Approach, Audio-Lingual Method, Cognitive Code Learning Theory である。以下、順番に発表の概要を説明する。
Natural Approach
Krashenの5つの仮説を初めに説明をしている。習得と学習の仮説、インプット仮説、自然な習得順序の仮説、情意フィルターの仮説、モニター仮説と説明が続く。インプット仮説ならば、自分の実力よりも少々高めに挑戦すると一番力が付くと説明して、そのことを例文で示していた。さらに、自然な習得順番の仮説では、whichを使った例文で説明をしていた。情意フィフターの仮説では、教師役の学生が中学生役の学生を実際に叱りつける演技をして、情意フィルターを下げることの大切さを教えていた。
理論説明のあとで、教室での授業実践をおこなった。English Conversation at the Restaurantというタイトルで、各自の会話のモデルを教師役の学生が行ったあとに、各グループで実践した。会話が定型にならないように、natural になるように、自然な会話が生じるように工夫されていた。
Audio-Lingual Method
次は口頭教授法(Audio-Lingual Method)の説明であった。初めに、17項目の原理を学生が説明していった。メンバーは4名であるので、一人が4項目ぐらいずつ説明していった。要は、口頭練習を繰り返すことで、内容を定着させるが目的である。機械的だが、多量に聞いたり話したりするのである。また、簡単な基本文を暗記させる。パターンプラクティスなどが大切であることの説明があった。
この口頭教授法は、訳読法の反省として出てきた方法のようだ。あまりに音声を軽視するので、そうではなくて、音声こそが言語の中心だという考えである。ただ、問題は、単調な繰り返しになることが多い点だ。初心者の段階では、通用する方法だが、中級以上になってくると、もう少し理屈を知りたくなる。そんな反省から出てきたのが、次の認知主義的教授法だ。
Cognitive Code Learning Theory
次は認知主義教授法である。担当する教師役の学生が、未来形について説明をしていた。will とbe going to は未来を表す形として使われるが、どう異なるのか。教科書の例文を見せて、will とbe going to の使い方の違いについて考えさせていた。次は、生徒役の学生をペアを組んでその違いについて討議させていた。最後に教師役の学生が違いを説明していた。教科書の例文を読みながら、帰納的にこの違いを発見させようとしてるが、最後は教師役の学生が正解を説明する。この方法は、帰納的演繹法と呼べるかもしれない。